
避難訓練

こんにちは!ホームページ担当えなです!
先日、避難訓練コーチングをして来ました!
今回のご依頼は雑居ビル!いろんな事業所が入った4階建てのビルでしたが、デイサービスの利用者さんも含めて全員が参加してくれました。
そして私たちが行ったのは「ブラインド型訓練」です。いつどこから出火するかを教えないまま始めるので、実際の火災と同じように全てが不安で緊張感のある訓練です。
実は私、ブラインド型訓練大好き。みんなこうなればいいのにって思ってます。
というのも、小6のときに東日本大震災を経験しているんです。
ビルに向かうまでの車内で社長と避難訓練の話をしていて「マニュアル通りの訓練って意味ないよね」という話になり、いろいろと思い出しました。
小学校の避難訓練って前日の帰りの会で「明日は避難訓練なのでハンカチを忘れずに持って来てください」と言われ、当日の朝の会で「今日の5時間目に地震が来て理科室から火が出るので正面玄関から校庭に逃げます」と言われませんか?そして普段は職員室の奥にしまっている校旗がその日だけは職員室前の廊下に置いてある、5時間目は全クラス学級活動っていうことになっていて、特に何もせず静かに座って待っていると地震の音が放送で流れてとりあえず机に隠れる、地震の音が終わって数秒後「理科室で火事です」のアナウンスに合わせて廊下に並んで朝の会で言われたルートを通って避難する。校庭に着くと「全員が避難するまで◯分かかりました、ハンカチを忘れた人もいます。みなさんは助かりません」と言われて終了。
小学生ながら、意味あるのかこれと思いながらこなしてきました。卒業間近のあの日、訓練意味ないじゃんと思いました。
あのとき私の小学校では教室棟の改修工事のため、3〜6年生は工事が終わるまでの間、理科室・家庭科室・図工室・音楽室を教室としていました。6年生は一番奥の音楽室を使っていました。図工の時間で、卒業制作を作っていて、かなり終盤でみんな絵具で色を付ける作業をしていました。
地震が発生し、いつも通り机の下に隠れましたがなかなかおさまらないどころかどんどん強くなる揺れに泣き出す子もいました。絵具の水入れるケースも机から落ちていくので床は色水でびちゃびちゃ、入口前の棚で給食のお盆を重ねて乾かしていたのですがそれも崩れて入口前に散乱、なぜか教室を飛び出していく担任の先生。
教頭先生が来て、「図書室が壊れた!」と言いながらみんなのクラスを回っていましたが、今考えるとそれ今子供たちに言うことか?とも思っちゃいますね。
廊下では先生たちの言い合っている声が聞こえてきました。「校庭に逃げましょう!」「いや校庭は液状になってる」「じゃあ体育館!」「崩れたらどうするんですか!」「じゃあどこ行くんですか!」「校長と私で決めるので先生は教室戻ってくださいよ」みたいなのをずーーっとやってました。その間教室では泣いてる子に大丈夫だよと言ってみんなで励ましていましたが伝染していって普段は元気な男の子まで泣き始めて「おはしも」の「し」なんてないものになっていました。
その後駐車場に逃げると決まり先生が戻って来ました。6年生は一番奥の教室なので一番最後に逃げます。廊下に並んで角まで進んだあたりで「戻れ!」と言われて戻りました。外寒いからアウター着てから逃げることにしようということになったようでした。普段の避難訓練であんなに「おはしも」って言ってたのに先生が「も」を崩壊させました。
再度アウターを着て避難開始、いつもは中ぐつのまま逃げてって言うのに玄関で靴を履き替えるように言われて渋滞。そりゃそうです、先頭は3年生ですから。
駐車場について周りを見ると、校庭はぐにゃぐにゃと波打っていて、下級生たちは大泣きで、迎えに来た保護者の車がたくさんあって、うわぁと思いました。
あまり注目はされませんでしたが、八戸市も被害がありました。私の小学校は高台にあったので津波は来ませんでしたが、半月後に入学した中学校は床下浸水で地下室にあった椅子やテーブルが沈んでしまったため入学式はいつもとは違うものを使ったと聞きました。入学して出会った海沿いの小学校区だった子には家がなくなった子もいました。
ここまでの被害が出るとは思いもしなかった先生たちは、私に家に帰りなさいと言いました。学校は高台、ほとんどの友達は団地住みでしたが私は坂の下、家の真後ろには川があり、怖いから学校に残ると言ったのですが…3年生の妹も泣いてるし、連れて帰ってとのことでした。帰ったら帰ったで「今から学校に避難するとこだったのになんで帰って来たの!」と怒られ、意味わかんねえわと言い返してしまったのを覚えています。
学校が高台だっただけ、崩れたのが図書室だっただけ。何かが違えば被害が出ていたと思います。マニュアルと違うことが起きたときに動けなくなる、人間だからわかる、じゃあマニュアル通りじゃない訓練をしておこう?と思います。
実際の災害は何が起こるかわからない、実際の火災はどこで出火するかわからない、放火で入口を塞がれるかもしれないし、気づかないうちに広がってもう消せないかもしれない。
形だけやりましたの訓練じゃなく、本番に近い訓練をしてほしいって思います。
学校だけじゃなくて施設もお店も。
今回の避難訓練では「あんなにおっきい音が鳴るんですね、びっくりしました」「あの音の中では声が通らないから私がちゃんと放送しないと、私が伝えないとって思いました」「すごく時間が長く感じました。」との声をいただきました。
火災を発見したとき、「あった!」「1階カフェ!」「裏階段!」と言って、各階の階段付近に人を配置して伝言ゲームのように受信機のある本部まで情報を伝えていました。そのおかげで、「1階裏階段側で火災、表階段から逃げて」という指示を出せていました。NICE連携!!
雑居ビルは、ひとつの建物にいろんな事業所が入っています。普段は違う事業所の人だけど、同じ建物の人として協力して消火、避難、通報ができるのはすごいことだしとても大切なことですね!
弊社では避難訓練コーチングも承っております。受信機のある部屋には社長もいて、困ったら教えてくれるのでご安心ください。というか、訓練は失敗していいんです!!課題がわかるから対策できますよ!
炎のマークの紙を探して模擬消火なので実際に火をつけるわけではないです。音は加煙試験機で発砲して鳴らしているので、受信機を見る練習にもなります。
119の代わりに弊社スマホに通報をしていただくので消防車は来ません。ご安心ください!